シャルル・ド・ゴール空港からホテルまで向かう時は列車を利用することにした。
チケット買うことひとつとっても新鮮である。 せっかくならと両替したキャッシュを使ってチケットを購入しようとしたのだが、みたところ、クレカ専用となっているらしい。念のためにキャッシュが使えるところはないですか?と尋ねると、それと指さされたのが、今まさに、私がこれはクレカ専用だと判断したものだった。日本の自動販売機のような紙幣や硬貨を入れるところのイメージを持ってしまっていたが、フランスのそれは、慣れるか、目を丸くして探さないと見つからないほどにわかりにくかった。 どのくらいわかりにくいかといえば、私は、もう一度スタッフの人に、紙幣を入れるのはわかったんだけど、コインは使えないんだね。と話しかけると、ここにあるじゃんと言われたほどに。そう、コイン投下口も分からなかったのだ。ここまでくると、もしかすると、私の目の方が先入観まみれになっていたのかもしれない。ほどなく、今回の宿泊先ホテルに最寄りのGare du Nord駅に着いた。全くわからないスペルだったが、実にシンプルな名前であった。Gare=駅, du=の, Nord=北。ここは北にある駅らしい。 ホテルのチェックインを済ませて簡単な身支度をし歩いて街並みを見に行った。 そこには、トンネルを抜けるとここは..という描写を使いたくなるような美しい街並みがあった。 いつからここに建てられたのだろうかと思うような趣き深い建造物が立ち並んでおり、その側の歩道には商店が立ち並び、これをセットで街だと思える。このお店たちのターゲットは観光客なのだろう。足を止めている人は、ほとんどそのような人たちに見えた。それを含めて街並みと呼べる。 1F部分が店舗であり、2F以降はアパートメントとなっていた。仕事と私生活の距離が近いのか?もし自分だったらどうなるんだろうかと考えたが、そんなことはどうでもいいかもしれない。もしそんな質問をすると、考えたこともないよ、ただこういう生活なのです。と言われそうだ。 そしてきっと、1F店舗を運営している人たちがその上のアパートメントに住んでいるわけではないだろう。私はもうパリにいるのだから、全部自分の視点から物事を考える思考法を手放さなければいけない。日本流を明け渡した時に新鮮な現地の風をもらえるからだ。 飛行機が到着してからホテルまでの移動や、散策をしていると、あっという間に夜となった。食事をどうしようかと考えていた時に、新鮮な果物や野菜たちを露天に出しているスーパーが目に止まった。旅先での外食もいいが、生鮮品が置かれているスーパーほど楽しいところはない。 量り売りの惣菜たちをいくつか選び、ヨーグルトとりんご、そしてこれまた量り売りのミックスナッツを紙袋に詰めた。明日の朝はこのヨーグルトにナッツを混ぜて食べよう。スプーンは持参してきていないが、ホテルでカトラリーセットを借りればいいかと頭をめぐらせた。多めに買ったナッツは湿気ってしまわないか気になったが、ナッツを買うためにもう一度ここまで買いにくる元気はない。だが、ナッツはあるにこしたことがない。ということで、多めに入れた。 朝に飲むコーヒーも買おうかと思ったが、部屋には簡易的なコーヒーメーカーが置かれてあったのでそれで済ませることに決めた。 ホテルに戻ってくるや否や、本当の時差ボケがあったのか、この日は軽く食事を済ませた後にあっという間に眠っていた。 現在: Rue d'Alsace, Paris |
Author Wataru Soda Archives
12月 2024
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