この日は朝の5:45に外を出た。気温は16度ほどで、ランニングをするには最高の気温だ。コーヒーを2杯飲んだ後、Tシャツに短パン、ランニングベストを一枚羽織って外に出た。
朝の街並みは、昨夜に比べても最高に素晴らしかった。 まず、空気が綺麗。昨日の夜は、この街は走れないなというくらいにタバコに匂いがきつかった。タバコは文化なのかもしれない。その割に健康を訴求する店も多く目に止まったので矛盾を感じた。見たいところだけ見る。みたくないものはないものとする。そんな思考を持ってしまう自分になりたくないなと気づきを頂いた。早朝よりパリに感謝。 夜明けが8:02のパリでは、朝の時間はゆっくりと流れる。これは前のトラべローグ3でも書いたはず。 ホテルから歩いて40分ほどのルーヴル美術館までの距離をのんびり走ったり歩いたりを繰り返して向かっていった。ルーヴルの開館は9時のようだ。後2時間半待つわけにはいかない。とても広大な敷地にそびえ立つ建物をぐるっと一周した後に、この美術館に面しているセーヌ川へ出た。水のあるところに街が作られるとはこのことかと思いつつ、その対岸にあるオルセー美術館にも目を奪われた。川の岸辺にルーヴルとオルセー。 この対岸を繋ぐ"Pont des Arts"の橋を歩いているとこれまでは両側の陸地のほうしか目を向けていなかったが、橋の中央に来たところでそれぞれの上流下流に目が入った。あたっているかどうかは別にして、こういう時はこっちが上流だとわかる。おそらくノートルダム大聖堂、ルーブル、オルセー、エッフェル塔の順に上流方面へいくのだろう。おそらく。なぜそう思うのかを考えていると、きっと、以前いつも走っていた大分川の情景をここに当てはめているのかもしれないと思った。自分が作られた場の力に改めて感謝。 そこには、ここで暮らす人たちが出歩く時に困らないほどの最低限の暖色の街灯が岸辺の歩道に照らせれおり、川の水面に美しく反射し、揺れている。奥に見えるのはノートルダム大聖堂で、反対に見えるのはエッフェル塔か?何しろまで暗い中なので、それが何かははっきりとは分からないがパリにきた実感が最も高まった。 きっと、象徴的な建造物がその場所の醸し出すイメージだったり多くの人が共有する意識につながっていくのだろう。無意識的集合意識。精神科医で心理学者のカール・グスタフ・ユングの貢献を想起させた。 自己にまつわる集合意識を知りたい。ここでも存在論と認識論を学びたいと思った。 現在: Musée du Louvre/ Musée d'Orsay |
Author Wataru Soda Archives
10月 2024
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